かんたんひとくち講座

「PPAの単価17円の方が安い」は
なぜ正しくないのか

経理の知識がなくても10分でわかる——
税引き後コストで比べると、驚くほど結果が変わります。

夏至案件・実数例つき
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なぜ「単価で比べる」では足りないのか

担当者が「PPAは17円、Roof Plusは高い」と感じるのは、ごく自然な直感です。でも、この比較には会社の税金(法人税)の効果が入っていません。

ポイント
PPAの電気代も、Roof Plusの割賦代金も、どちらも法人の「経費」として税金を減らす効果があります。 「実際に会社から出ていくお金(税引き後の実質負担)」で比べなければ、正しい判断ができません。

たとえば、税率30%の会社が100万円の電気代を払うとき、実質的な手出しは70万円です。これはPPAでも、Roof Plusでも同じ仕組みが働きます。


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「損金」と「節税」——10分でわかる法人税の基礎

会社が支払った経費は「損金」として利益から差し引けます。利益が減ると、法人税が減ります。これが「節税」の仕組みです。

法人税の仕組み(例:利益1,000万円・実効税率30.8%の場合)
税引き前利益 1,000万円 1,000万円
100万円の経費を計上 −100万円(損金算入) → 課税所得900万円
節税効果 100万円 × 30.8% −30.8万円
100万円払って、実際の手出しは 69.2万円
用語メモ
実効税率30.8%:法人税・地方法人税・住民税・事業税の合計(中小企業の標準的な税負担率)。 1 − 0.308 = 0.692。100円の経費の「税引き後の実質コスト」は69.2円

Roof Plusが優れているのは、普通の「経費節税(69.2%)」に加えて、100%即時償却という特別な仕組みが使えることです。これが次のステップです。


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PPAの税引き後コストを計算してみる

夏至案件(年間発電量 84,296kWh・PPA単価17円/kWh固定)を例に計算します。

PPAコスト計算(Year 1)
年間発電量(自家消費) 84,296 kWh
PPA単価(20年固定) 17 円/kWh
年間PPA電気代(税引き前) 84,296 × 17 ÷ 10,000 143.3万円
損金算入による節税効果 143.3万 × 30.8% −44.1万円
Year 1 の実質手出し 99.2万円
補足:PPA単価の「実質単価」
年間電気代143.3万円 ÷ 84,296kWh × 10,000 × 0.692 = 約11.76円/kWh(税引き後の実質単価)。 カタログ単価「17円」とは大きく異なります。

発電量は毎年0.5%ずつ減少(パネル自然減衰)します。PPAの税引き後コストも毎年少しずつ減少しますが、20年間にわたって支払いが続きます。


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Roof Plusの税引き後コストと「100%即時償却」の魔法

Roof Plusの費用は3つの要素で構成されます。①割賦代金、②固定資産税、③節税(Year 1のみ)。

100%即時償却とは?
中小企業経営強化税制を使うと、設備の取得価額(Roof Plusでは約2,496万円)を導入した年に全額費用として計上できます。 通常の設備(17年均等償却等)と違い、Year 1 に一気に損金として落とせます。 節税額 = 2,496万円 × 30.8% = 769万円(Year 1 に確定)
Roof Plus コスト計算(Year 1)
①割賦代金(Y1〜Y15) 166.4万円(キャッシュ支出) +166.4万円
②固定資産税(Y1) 33.0万円 × (1−0.308) +22.8万円
③節税(100%即時償却) 2,496万 × 30.8% → 差し引き −769万円
Year 1 の実質コスト −579.8万円
Year 1 はマイナス(=キャッシュイン)
Year 1 は割賦代金+固定資産税を払っても、節税769万円の方が大きいため、実質的に約580万円がキャッシュとして手元に戻ります。これがRoof Plusの最大の特徴です。

Year 2以降は節税がなくなるため、割賦代金+固定資産税(税引き後)のみの支払いになります。Year 16からは割賦が完済してFREE ZONE(実質コストほぼゼロ)に入ります。


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20年累計コストの推移 ── グラフで見る

PPAとRoof Plusの「税引き後・累計コスト」を年度ごとに並べると、次のようになります。

20年累計コスト推移(税引き後)夏至案件
PPA累計(税引き後)
Roof Plus累計(税引き後)
年度 PPA年間
(税後・万円)
PPA累計
(万円)
RP年間
(税後・万円)
RP累計
(万円)
差額
RP−PPA
有利
PPA 20年累計(税引き後)
万円
毎年コストが積み上がる
Roof Plus 20年累計(税引き後)
万円
Year1にキャッシュイン・Year16〜ほぼ無料
20年累計の差額
差額はわずか万円(年換算円/年)。 「単価17円で安い」という印象と、20年の実質コストは全く異なります。

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よくある誤解 ── 3つのパターン
誤解①「PPAは単価17円だから安い。Roof Plusは割賦があるから高い」
PPAの電気代も税引き後の実質単価は約11.8円/kWh(=17円×0.692)です。一方Roof Plusは初年度に769万円の節税が確定し、税引き後の等価単価を大きく下げます。単価ではなく20年の実質コストで比べると、差はわずか4.6万円(年2,300円)です。
誤解②「Y10〜Y15はRoof Plusの方が高くなる。だからPPAの方が有利」
確かにY10〜Y15はRoof Plusの累計コストがPPAを一時的に上回ります(最大差約460万円)。しかしY16以降は割賦が完済しFREE ZONE(実質コストほぼゼロ)に入るため、Y20時点では差が4.6万円まで縮まります。「一時的な逆転が20年続く」という前提は誤りです。
誤解③「20年コストが同じなら、シンプルなPPAでよい」
同額の20年コストでRoof Plusだけが持つ追加価値があります:①Year1の769万円節税(既に確定した現金)②Y16〜Y20の5年間はほぼ無料の電力③20年後も設備が自社資産として残る——これらはPPAでは得られません。「同じ値段でこれだけ多く手に入る」のがRoof Plusの本質です。

まとめ ── この講座の3つのポイント
この講座で理解すること
① PPAの電気代もRoof Plusの費用も、どちらも法人税の節税効果を受ける
② Roof PlusはYear1に100%即時償却で769万円の節税が「先に」確定する
③ 20年の税引き後累計コストは、ほぼ同額(差4.6万円)——でもRoof Plusには追加価値がある
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